ディスプレイ
ビデオメモリ
ゲストOSが認識する仮想ビデオカードが搭載するビデオメモリの量を、ホストのメインメモリから割り当てます。
仮想モニタの数や解像度、色深度、3Dアクセラレーション、2Dアクセラらレーションなどによって必要なビデオメモリの量が変わりますが、大まかには
必要なビデオメモリ(バイト)=色深度/8 × 水平解像度 × 垂直解像度 × 画面数
で割り出します。
例えば色深度8ビット、解像度1920×1080、画面数1だとすると
8/8 × 1920 × 1080 × 1 = 2073600(B) = 2025(KB) = 1.977(MB)
となります。
ここにアクセラレーター分を追加しても、ビデオメモリはデフォルトの16MBか32MBもあれば十分でしょう。
ホストOSのメインメモリ量からするとほとんど影響ない値なので、多めを設定しておきましょう。
ディスプレイの数
3.2から登場したバーチャルモニター機能です。
設定したディスプレイの数だけ、ゲストOSの起動時にウィンドウが開きます。
最大8枚の仮想ディスプレイを表示することができます。
バーチャルモニターの使い方ははこちら。
表示倍率
200% まで表示倍率を変更します。
複数のモニタを表示する場合は、個々のモニタに対して倍率を設定するか、すべてのモニタに対してグローバルに調整することができます。
すべての仮想マシンの倍率を設定するには [グローバル設定] ダイアログボックスの [表示] タブで設定します。。
Graphics Controller
仮想マシンが使用するグラフィックアダプタの種類を指定します。 VBoxSVGAまたはVMSVGAグラフィックスコントローラを指定するには、仮想OSにGuest Additionsをインストールする必要があります。
以下のGraphics Controllerを選択できます。
- VBoxSVGA
LinuxまたはWindows 7以降で使用できるデフォルトのグラフィックコントローラです。このグラフィックコントローラは、従来のVBoxVGAオプションと比べてパフォーマンスと3Dサポートを向上されています。 - VBoxVGA
レガシーなゲストOSにはこのグラフィックコントローラを使用します。
これは、Windows 7より前のWindowsバージョンのデフォルトのグラフィックコントローラです。 - VMSVGA
このグラフィックコントローラを使用して、VMware SVGAグラフィックデバイスをエミュレートします。
VirtualBox6.0から新しく導入されました。 - None
グラフィックアダプタタイプをエミュレートしません。
現在Linux系のゲストOSでVMSVGAを使用すると、マウスのカーソルが消える減少が起きているため、VBoxSVGAの選択がオススメです。
3Dアクセラレーションを有効化
「3Dアクセラレーションを有効化」はゲストOSにGuest Additonsをインストールすると使用できるようになります。
VirtualBoxはOpenGLやDirect3D 8/9のAPIをソフトウェアでエミュレーションしていますが(非常に遅い)、ホストマシンが対応していればGuest Additionsをインストールすることで、3Dハードウェアアクセラレーションを使って性能を大幅に向上することができます。
ただし、3Dアクセラレーションを使用出来るゲストOSが限られています。
- Windowsゲストの場合はWindows 2000, Windows XP, Windows Vista Windows 7で3Dアクセラレーションをサポートしています。
ただしWindows 2000のOSはOpenGL と Direct3D 8/9の両方を実験的にサポートしています。 - LinuxゲストでOpenGLを使用する場合はカーネル 2.6.27以上かつ、X.org サーバが 1.5以上必要です。
Ubuntu 10.10 とFedora 14で動作が確認されています。 - Oracle SolarisゲストでOpenGLを使用する場合はカーネル 2.6.27以上かつ、X.org サーバが 1.5以上必要です。
2Dビデオアクセラレーションを有効化
「2Dビデオアクセラレーションを有効化」ではGuest AdditonsをインストールしたWindowsゲストで動作します。
この機能はゲストOS内でビデオプレイヤーなどのアプリケーションが2Dビデオオーバーレイを使用してムービークリップを再生する際に、ホストのビデオアクセラレータハードウェアを使用してソフトウェア不可を下げます。
この機能はWindows、Linux、MacOSホストで動作しますが、以下の制限があります。
- WindowsXP移行のWindowsOSゲストのみ
- Guest Additionsをインストールしている
- 現時点では2Dサポートは実験的な機能なので、デフォルトでは無効になっている
技術的には、DirectDrawのビデオオーバーレイ 機能を使用することによって実装しています。
リモートディスプレイ
サーバーを有効化
VRDP(VirtualBox Remote Desktop Protocol)サーバを有効化すると、LAN上の別のマシンからリモートデスクトップ接続が行えます。
この機能は以前からVirtualBoxにありましたが、4.0からExtension Packでの提供となり、VirtualBox本体とは別になりました。
VRDPを使って、他のマシンから仮想マシンを操作するにはRDPクライアントが必要になります。
Windowsには「リモートデスクトップ接続」としてクライアントが標準で付属していますが、LinuxなどではVNCクライアントなどで接続します。
サーバーのポート番号
リモートデスクトップ接続を行うポート番号を指定します。
デフォルトではTCP 3389ポートを指定していますが、同時に起動している他の仮想マシンがある場合は変更しなければなりません。
また、ホストOSがWindowsの場合、Windowsのリモートデスクトップサーバーのポートが同じく3389になっているので、その場合も変更します。
ポート5000~5050が良いようです。
認証方式
以下の3つの認証方式があります。
- Null
パスワード無しで接続します。
プライベートネットワーク内でのみ使用してください。 - 外部
ホストの認証ライブラリを使って認証します。
OSにアカウントのある利用者が認証されることになります。 - ゲスト
ゲストのユーザアカウントで認証します。現在はテスト段階でサポートされないので使用は控えたほうがよいでしょう。
拡張機能 – 複数の接続を許可
複数のRDPクライアントの接続を許可します。
ただし、同じ画面・同じマウスポインタを共有するため、全員で一つのデスクトップを操作することになります。
どんな場面で使うかよくわからない、実用度に欠ける機能です。
Recording
以前はビデオキャプチャーと言う名前でしたがRecordingと変わったようです。
設定項目の一部が日本語化されていないようです。
Recordingでは仮想マシンのビデオとオーディオのキャプチャに関する設定を行います。
この機能は仮想マシンの実行中に有効または無効にすることができます。
画面下に5分間のビデオのおおよそのファイルサイズが自動的に計算されて表示されます。
Enable Recording
キャプチャーを有効にします。
Recording
キャプチャーボードを変更します。
ビデオ、オーディオ、または両方のキャプチャを選択できます。
ファイルのパス
キャプチャーしたファイルの保存場所を指定します。
フレームサイズ
キャプチャーしたビデオのフレームサイズを設定します。
フレームレート
キャプチャーするビデオのフレームレート(FPS)を設定します。
あまり値を大きくするとビデオの再生が滑らかになりますが、ファイルサイズが大きくなります。
Video Quality
キャプチャーするビデオのビットレートを設定します。
この値を大きくするとビデオの画質が良くなりますが、ファイルサイズが大きくなります。
Audio Quality
キャプチャーするオーディオの品質を設定します。
この値を大きくするとオーディオの画質が良くなりますが、ファイルサイズが大きくなります。
スクリーン
マルチモニターの場合にどのモニターをキャプチャーするか選択できます。